市民プロジェクト
古代たたら製鉄復元操業
事業概要
本操業は、木原村下の指導の下、生徒自らが下灰つくり、炭の子割、釜土練り、築炉、炉乾燥、操業(砂鉄・木炭投入)、炉解体、鉧(けら・玉鋼の元となるできたてのもの)出しまでの古代たたらの工程を復元操業し、体験するものです。なお、今回使用する炭、粘土、砂鉄は、たたら製鉄の産地・島根県奥出雲町で、実際に使用されている資材を取り寄せています。
2021年には、市制100周年と宇部工業高校創立100周年を迎えます。たたら技術の次世代の伝承を通じて、工業の歴史と宇部市民のつながりの大切さを知る機会とするため、今後本校で製造した玉鋼でお守り刀を二振りを製作し、一振りを宇部市に寄贈する予定です。
実施者名
山口県立宇部工業高等学校、 (株)日立金属安来製作所、同鳥上木炭銑工場
本校では、山工祭(文化祭)企画行事の一つとして、「古代たたら製鉄復元操業」を、島根県奥出雲町から村下(むらげ・たたら操業の長のこと)職・木原 明(きはらあきら)氏をお招きし、木原村下の指導のもと、生徒による体験操業を実施いたします。この復元操業体験は、生徒にものづくりの精神と匠の技を学習させるもので、平成30年度全国産業教育フェア山口大会においても操業し、今回で8回目となります。また、指導いただく木原村下は、昭和29年3月、本校の採鉱科を卒業され、現在は国選定保存技術保持者で、(公財)日本美術刀剣保存協会「日刀保(にっとうほ)たたら」の村下です。高等学校での操業は、全国でも宇部工業高校が唯一です。古代たたら製鉄とは、粘土で作った炉に、砂鉄と木炭を入れて純度の高い鉄[玉鋼(たまはがね):日本刀などの材料となる]を作る日本古来の製鉄法であり、鞴(ふいご)で、風を送りながら三昼夜の操業をします。
活動内容
本校と宇部市がともに迎えた100周年を記念し、宇部市へ御守刀を贈呈
宇部工業高校は1921年4月に開校以来、宇部市と共に同じ100年の歴史を歩み、2021年に創立100周年を迎えました。
令和3年11月19日、渡辺翁記念会館にて宇部工業高校創立100周年記念式典が行われ、本校と宇部市の100周年を記念して作成した御守刀二振りのうち、一振りを篠崎市長へ手渡しました。
この御守刀は本校の生徒が「たたら製鉄復元操業」で生み出したケラを使用してつくられています。つまり、私たちの「誠と熱」の魂がこもった刀です。宇部市と宇部工業高等学校の歴史は今までの100年もこれからの100年も対(つい)であるとの想いで贈呈させていただきました。
令和3年度操業内容
■11月26日(金)~27日(土)
1日目:火入式、初種式
2日目:手押しふいご、鉧出し
操業の様子を配信しています。
山工祭2021(YouTube)
令和2年度操業内容
■11月19日(木)~21日(土)
1日目:操業準備(釜土練・炭割り、築炉(元釜)・炉乾燥)
2日目:操業準備(築炉(中釜、上釜)・炉乾燥)、操業 火入れ式(炭投入)、初種式(砂鉄投入)
3日目:操業 鉧出し
令和元年度 操業内容
■11月14日(木)~16日(土)
連絡先
山口県立宇部工業高等学校
(担当):機械科教諭 伊藤 一、教頭 吉川 米治
〒755-0036 宇部市北琴芝一丁目1-1
電話(0836)31-0258
FAX(0836)31-0259
E-mail:ube-t@ysn21.jp